第4阿呆特急

一人旅をします。

新中野 ミックスグリルの後悔 駅前考 ハトヤの重いフレンチトースト

1月末に会社を辞め、社会との紐帯が切れたというのに、何だか嬉しくなるのは我ながら酷い。普通なら不安になるはず。

 

今日も今日とて全く用事無しに、新中野まで歩いて来てしまった。

しかも金は全く使わないつもり。絶対使いたくない。

なぜなら私は今日昼ご飯にジョナサンで2000円も散財してしまったから。

もう追加で支払う金などない。反省しなければいけない。でもおいしかった。ミックスグリルは時々ハレの気持ちを味わえる。

 

Google マップのアプリで新中野駅で1番混雑している所に向かってみる。

 

なぜか。

私はこの無職期間にかねてから考えていた長編小説をものそうと試みている。ただ、なにもうまくいっていない。文体がいったりきたりしている。キャラの名前がコロコロ変わる。人称も不安定。テーマがいっぱいありすぎ。そもそもカッコつけすぎていて、しらじらしい。

そのような問題群の総攻撃から、自分自身の決めたことから、私は逃避しているのである。

だから歩く。意味はもう全くない。

まじで何も期待してない。

ちょっとした精神の刺激を欲するだけである。

平日の昼間の静かな住宅街を歩いていると、狭い道を大きめの建材を積んだトラックが通る。バンパーに赤ん坊のミニーちゃんぬいぐるみがついている。まるで交通安全のための生贄のようだ。これにはたまげた。このセンスは日本人にはないはず。やはりというか私の内なる差別意識が出てしまったのか、運転手は外国の方であった。口に出してはいないとはいえ、私は差別野郎である。

 

気持ちを入れ替えられないが、グーグルが示す混雑エリアに足を踏み入れる。

混雑していない。ガラガラである。

混雑エリア

 

サミットという名のスーパーマーケットに入る。

サミットは方南町にもあり、新中野店との違いを軽く調べてみようと思った。

 

入って間もなく、びっくりした。

入り口近くにすぐ惣菜のコーナーがあり、まさに目玉という感じで肉肉肉。

ミックスグリルをついさっき食った我からしても魅力的である。

いっぱいのお肉。原始の記憶が呼び起され幸せになる。

 

どうやらサミット新中野店は肉推しの様であった。総菜も味や油濃い目のおかずが多く、酒飲みが多いのであろうか。マヂカルラブリーの村上が住んでいるからであろうか。



さらに中野坂上方面に歩いてみる。

 

冬で寒いんだっつってんのに無視して咲いている花はほんと何なんだろうか。

まだ2月なんですけど

きれいだけども、違和感がある。

そういえば今日の朝もうちのベランダで、なぜかコガネムシが死んでいた。

啓蟄を迎えるのはまだであるはず。ちょっと昨日あったかかったからといって、勘違いして死ぬのは痛ましいというかまぬけだ。このタイミングで土から出てきて、それは死ぬよ、と思うのだ。

結局今年は暖冬だったということだろうか。

 

本郷氷川神社と言う神社に、ふらふらと入ろうとしたが、直前で喪中だったことに気づいた。いかんいかん。無宗教なのだが、触らぬ神に祟りなし、という言葉は好きなのだ。

入れないと思った瞬間、なぜだか神社から離れるのが惜しくなる。入りたい入れない。鳥居越しにちょっと覗くといい感じの神社であった。

 

中野坂上駅周辺に到着。

好きなタイプのこじんまりした駅前風景である。

 

いい感じのパン屋があったので入ってしまった。私は駅前のパン屋と純喫茶が大好きだ。

この2つがあるとその駅周辺の評価がガッツリ上がる。

逆に評価が落ちるのはパチンコ屋である。喫茶店とパチンコ屋は補完関係にあるのか、近い場合も多い。トイレを借りたいときパチ屋は便利、と女性の美容師が言っていたが、汚い公衆トイレとか使いづらい女性のトイレ問題に寄与しているのだろう。女性の膀胱炎を防止しているのはパチンコ屋かもしれないので、あまり厭悪するのはやめとく。

 

駅前の飲食店に関する研究もこの無職の時期にやっていきたい。

都内のどこに住むか、というのは、究極最寄り駅前に何があるか、という点に行きつく。方南町にはすでに9年くらい住んでいるが、マジでいい感じである。

 

長くなった。

とりあえずこのパン屋、九州から乗り込んできたらしく、その時点で何故か好感が持てる。ハトヤというらしい。

パン屋だけどホテルみたいな字体

九州で超人気だからこそ信頼できそう。

人気のフレンチトーストと黒豚のカレーパンを買った。

500円くらい。

なんか安くない? 価格改定しないとまずいのでは? と心配になる。

 

散財だが、これは悪くない。安くてうまそうだから。

昼のジョナサンは悪い。昼から2000円飯に使うのは我ながらサンライトイエローオーバードライブだった。

 

中野新橋。いつも通り過ぎる駅から乗るのは変な感じだ。暇人の極致といった感じである。

チキショー、1日で飯に2500円は無職の身としてはきつい。

何故私はジョナサンでミックスグリルが食べたくなっちまうんだ…

鳥と牛と豚を同時に食えるから、種としての優越感を得られるからだろうか。

 

帰宅して狩猟民としての誇りを胸に戦利品を広げる。

はちみつフレンチトースト。これはうまい!

うまいぜ

持ってみたら想像よりずっしり重い。限界までしっとり。

マジ甘くてうまいんだけど。九州以外でこれ食えるの中野坂上だけなの笑える。

ピンポイント過ぎるだろ。