第4阿呆特急

一人旅をします。

イギリス放浪 ①出発〜香港国際空港


不安な僕らでも旅に出ようぜ

ということで、
以下は去る2025年4月24日の記録です。

 

私はこれから、イギリスはリヴァプールという都市へ向かう。

何故なら私はイギリスのフットボールリーグであるプレミアリーグに所属している、リヴァプールFCのファンだからです。

これから初めてリヴァプールのホームスタジアム、アンフィールドで観戦するのだ。

それ以外の目的は、あんまない。

大英博物館のグレートコートにある、元大英図書館に行ってみたいっていうのはある。

とりあえず行こう。体調は良い。

 

自宅の部屋の中。これから久しぶりすぎる海外である。

荷造りが思ったよりダルい。

重くなるとキツイのよね

寝袋を持っていくか迷う。暑い寒いは旅の快適さに直結する。

狂ったようにスマホ過充電してるところに俺の心配性が結実している。旅行中スマホの充電が切れたら寄る辺無さすぎて終わりなのよ。一応モバイルバッテリーも用意したけど。

考えた挙句寝袋とタブレットはリストラで。荷物重すぎ。

これが結果功を奏した。(機内持ち込みの7キロギリギリだった)

マジでエポスカードとクレカだけで金銭面はいいのかな?

前は新生銀行の口座に入れとけば現地の紙幣で引き出せてよかった。

現地の紙幣のデザインとか見たり、種類を覚えて使いこなす過程が好き好きだったのでクレカオンリーは味気ない…

色々と不安だ。

 

今日の日本は暑くて旅立ちに適して無い。

裏起毛したあったかいズボン履いてるのに裸足と白Tはユニクロも想定してないコーデでマジ我ながら意味わかんない。

俺の自律神経が、この時期の新入社員みたいにどうしていいかわからなくなってるのを感じる。

 

羽田着。

羽田ひさしぶりすぎて初めて来たみてぇな気持ち

和食を当分食えないから空港でたらふく食っておきてえのだ。

昨日居酒屋で安い寿司食ったから、今度は何かしら安い和食食いてえ。

 

電車で何も調べてなくてマジ旅行を舐めてる。

羽田までは超油断しててウケる。

完全に日本をホームとしているムーブなのでこれからは身を引き締めたい。

 

とにかく何かを大事なものを失くさない限りはなんとかなんだよな

昔やった3ヶ月のバックパッカーの経験は自信になってる

何もわかんねえけど、俺らしさ溢れる旅にしたい

 

羽田で昼飯食おうとしたの結果的に悪手だったな単価が高いマジで

結局1350円のつけ麺を食った。それでも高いし。

うめえけどね! なんかもっとこう…

あるだろう!!

 

その後何とか飛行機に乗った。

さあこっからが長えぞ、と気合を入れる。

 

まずは香港まで4時間。

トランジット後はマンチェスターまで13時間だ。

ついちまえば何とかなるだろうが

それまでが長い。

搭乗。久しぶりで緊張。

それにしてもキャセイパシフィック航空機内食が好みすぎる。

ハーゲンダッツ食えるの嬉しい。

俺も航空会社をやるならハーゲンダッツ機内食に採用したい。

結局この機内食が一番うまかった

美味い。

そしてグラディエーター2が面白い。

飛行機で観る映画で一番いいのはグラディエーター2だ。

まずこの映画、あまり頭を使わなくていい。

監督のリドリースコットはやっぱりヤバい。完全に老人なのにここへきて全盛期な気がする。

偏執的な映像へのこだわりと裏腹に、脚本への興味の無さ。やばい。

年末の大掃除よろしく、最後の30分で重要キャラが雑にポンポン死んでいくのがおもろくてしゃあない。

やっぱ主人公以外みんな死ぬエンドはいいよなあ。

 

そんなこんなで4時間後香港着。このくらいの長さならむしろこのフライトは楽しかった。

 

それにしてもキャセイパシフィック航空ちゃん。中国系だけあって遅延もスケールでけえ。
1時間くらいフライト遅れた。

でも空港ってトイレいっぱいあって安心感やべえな。

香港国際空港でトランジット いっぱい物を売ってるけど高くて買えない

 

なんか空港で働きてえな

羽田とか清掃のバイト募集してねえかな

 

71は昨日のやつか…

 

我が青春のボルヴィックみつけた

Volvic なぜ俺の前から消えた

中高生の時これ飲んでるのがかっこいいと思ってずっと飲んでたんだよな…

マジでどこにいたんだよ

 

エポスカード初めて海外で使うな

17香港ドルっていくらなんだろう

200円くらいか?

 

計算したら300円だった…

何で水に300円払うんだよ畜生

 

中国語と英語のメニュー。漢字は何となくわかる。英語も何となくだな。

どっちもぼんやりとしかわからない。

そんな民族日本人だけじゃないの。

 

私は中央列の真ん中の席で、左右に人が居た。

極端な静と動で、中国人の小柄で落ち着きのないおばさんと、イギリス人の微動だにしないおじさん。おばさんが1分と止まらないのでおもろくてそれとなく見ていると、やがて映画を見始めて初めて完全に静止した。その集中力はこれまでのちょかちょかした動きが全て準備であったかのようである。

 

やはり外国人をたくさん観るのは楽しい。

何というか当たり前だが日本人より多様性があり、外見や体つきもばらつきが激しい。

人類ってこうだよな、っていう喜びがある。

逆にサラリーマンや大学生には少ない。

IBMの営業マンはネクタイの色まで揃えてたらしいし。(村上龍の小説の受け売り)

でもやっぱりいろんな奴がいるから楽しいのだ。一緒で嬉しいねーは楽しくない。

消費社会の差異化ゲームなぞ全く必要無いことがわかる。下手に同じだから小さな差が気になるのだ。

 

いや、機内で平方イコルスンの「スペシャル」読み直したけど、この漫画最高だな。

こんなの作れたら人生アガリだよ。

素晴らしい、とにかく。

なんつうかこういうものを作らないとな。

食うためにいい加減なもんを消費財として大量生産したって意味ねえよ。

作品をつくんねえといけねえ。

 

まあ暇だしリヴァプールに想い馳せてみよう、せっかくだから。

初めて認識したのはジェラードのYouTube動画だったな。とにかくミドル連発する奴。気持ちよくて好きだった。

クロップに関しては香川によくしてくれる人って認識で何となく好感持ってた。

コロナになって在宅勤務が増えて、盛大に仕事サボるのようになってから、アンフィールド の奇跡をこれもYouTubeで見た。

アーノルドのトリックプレーがきっかけ。

まあアーノルドとオリギとジニと、勝った後のユルネバ大合唱がきっかけで惚れた。

クロップのリアクションもアンフィールド のKOPたちも情熱的で、文化とか宗教レベルの何かを感じたんだよなぁ

この魅力の正体って何だろ?って思いながら試合を見ていくうちに、クロップサッカーにどハマり、アンフィールド にどハマりして今がある。だからサッカーにハマる前にリヴァプールにハマった。

 

そのきっかけがアーノルドのコーナーキックだった。

 

俺は今からアンフィールド に行って、奇しくもコーナーフラッグのすぐ近くの席だ。

理由は色々だけど会社も辞めた。

人生って大きな言葉は使いたく無いが、区切りの一つだ。アーノルドのコーナーが見たい。マドリーに行く前に66番の。最近はマクアリスターやツィミカスが蹴ってるからアーノルドは蹴らないかもだけど。

 

なんつうか飛行機滞在時間が長くてスペシャルも良かったのでちょっと感傷的になってる。

人生とか言い出しててヤバい。

お金も無いし仕事も無いし恋人もいないし才能もない

ないないづくしでもリヴァプール優勝の瞬間は見られるかも。

 

結局素敵な日々だったな

コロナはまあまあ虚無だったけど

 

そんなことを思い出していると、

13時間経っており、ようやくイギリスに私は到着できた。

マンチェスター空港に着いた