この映画すげえわ。そらパルムドールとるわ……みんながみんな上手すぎるよ。ちゃんと邦画も進化しているのねん。リアリズムってやっぱ振り切った方がいいんだね。万引きってワードはいわゆるツカミですね。ファーストシーンとしては完璧ですが万引きはこの映…
わたしはこの映画の雰囲気が大好きである。超好き。好き好き大好き。 映画における「雰囲気」。いい加減なことばだけどそれが正しい。ネットに永遠に残るから宇多丸の批評能力の限界を示し続ける映画。宇多丸とは結構波長が合うんだけど。この映画ではまった…
高校生の時「カノン」を観てからずーっと好きだった監督ギャスパーノエ。あらゆるモラルに喧嘩を売る監督ギャスパーノエ。どす黒い赤が何とも不穏なギャスパーノエ。DVD買っても観る気分になかなかなれないギャスパーノエ。(「アレックス」とか買ってもいつ…
流行りの中華産SF小説。 想像の遥か外。 アイディアの坩堝。 わたしこそちっぽけな虫けら。 歴史も科学もエンタメ要素もごちゃまぜ。これぞオールドスクールなSF。 やっぱSFは短編より長編が好きなんだよなー。えてして短編というのは言葉を切り詰めた切れ味…
私は恋愛映画が苦手だと自認してますが、よく考えたら、オールタイムベストのファイトクラブも羊たちの沈黙も風立ちぬもイノセンスもみんなサブプロットが恋愛映画だな、と最近気がつきました。この映画は恋愛がメインプロットですが本当に素晴らしいよ。万…
太ったブスからシュッとしたボクサーへと変わる様が本編の白眉。人間の変化をセリフで説明せずに体型や表情で表現するってのはまさに役者の仕事でしょう。尊敬します。この人は底辺っぽい女性の演技がほんとうにうまいわー。っていうかなんでもうまいのか。…
一つの作品としても、そしてこれからの邦画への影響力を考慮しても、めちゃめちゃいい映画だったと思います。個人的にはシン・ゴジラ以来の大ヒットやで!「カメラを止めるな!」が一の矢だとしたらこの「ウィーアーリトルゾンビーズ」が二の矢かもしれませ…
若い男の子が息子と夫を人質に取られているメンヘラエロおばさんとエロいことになってしまい、最終的に事件を解決する話です。リンチの中ではかなり観やすい部類の作品だとおもう。ストーリーを普通に追っていけばわかる造りになってます。時系列シャッフル…
突然ですが、わたしはダメな人間を見たり聞いたりすることが好きです。 ダメ人間のことを考えるだけでわくわくします。自分がダメなのでダメな人がいると共感します。わたしのダメな人間のなかで好みのタイプは、自分同じタイプである怠惰で人間ぎらいな性悪…
ポスト・ポップ、インディー・ポップ、ポスト・ロック、どれが正しいのかわからないけど、The XXは本当にいいバンドです。音楽のジャンル分けってようわからん。 雑誌の編集者が勝手に決めている気がしてならない。 編成が独特で、ツインボーカルの男女がそ…
平成に刊行された小説の中でも間違いなくトップ10に入るであろう大傑作。 谷崎潤一郎賞受賞。「朝日新聞平成の三十冊」で3位。 分厚いからみんな読まないのかなぁ。超面白いのに。好きでたまらない。本作は日本の近代小説の金字塔です。ゼロ年代は海辺のカ…
近年まれにみるアニソンの傑作。なんでやねんと思うかもしれないけど、個人的に衝撃だったのよ。アニソンだからとあなどるなかれ。強者はいつも君の狭い世界の外側に居るのだ。「もってけ!セーラー服」よりもまとまってて好きなんよ。CD買ってしまったよ。B…
天才の所業です。 日本のSF小説の潮流を変えてしまう程の魅力を持った作品です。はてな民の方には釈迦に説法の気がしますけど、ほんとうにすきなんです。許してください。このブログも著者の映画ブログ『第弐位相』に影響を受けて始めたものです。(このブロ…
ヒップホップが秘める多様性に唖然とする大傑作。 スーパーダウナー系。寝る前に是非。 わたしのヒップホップにもつステレオタイプは、黒人のガタイのいいにーちゃんがエロいねーちゃんはべらして、キャップかぶってだぼだぼの服着て、金ぴかのネックレスつ…
ポーカーとスパイ映画好きとして時々見返したくなる映画。カジノロワイヤルは原作でも第一作なので007のエッセンスが凝縮されてますな。偉大なるマンネリズムといか、まだやってんの?と言われてもしょうがないシリーズなんだけども。もうやることないで…
邦題ダサくするの勘弁してくれ…… この映画はとにかく映像がきれいです。ドゥニ・ヴィルヌーヴは空軍基地をきれいに撮る名人ですね。というか、空軍基地というものがそもそも美しいのかもしれません。抜け感が半端ないので気持ちがいい。 庵野だったりガイリ…
METRONOMYだったらこれでしょう。前作の「Nights Out」も悪くはないけども。近似アーティストとしてゆらゆら帝国か。 とにかくアンニュイなアルバムですが、リズムはばっちりのれます。それもドラムとベースが安定している為。スカスカでもいい、気持ちが良…
映画における画面の黒潰れを愛している。常に画面の20%くらいはつぶれていてほしい。そんな黒潰れフェチの変態御用達なのが、フィルム・ノワールの映画群、リドスコ、フィンチャー、そして本作です。単に明るいのがきらい。黒目の色がうすい、とか日光が苦手…
ピンチョンはね……文学をかじろうとする人間にとっては憧れなんですわ。二十歳なりたてなのに度数高い酒を飲んでみるとか、アマチュア登山家のくせにスポンサー集めてエベレスト挑んじゃうとか。結果は無残です。難解すぎて読めるわけない。似たような作家に…
平成30年下半期芥川賞受賞作品。書店で衝動買いして二日で読みました。いやーよかったですね!最初は上田さんどうしちゃったんだ?っておもっちゃったけどね!芥川賞は純文学の新人賞なのでSF作家はなかなかとれません。近年では円城塔ぐらいかな?好みに合…
おっかない敵があらわれまして、人間が何かしらこまって、誰かしらが、倒す。 というプロットで共有しているのに、アメコミ映画に無くて日本のアニメや特撮だけにあるものはなんでしょ。 それは必殺技の叫びです。 ほんとうに大事なことです。 スパロボをや…
FINAL FANTASY VIII Original Soundtrack アーティスト: 植松伸夫 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス 発売日: 2014/02/26 メディア: MP3 ダウンロード この商品を含むブログを見る FF8はゲームの文脈で語るとかなり厳しい。ジャンクションとドローだ…
燃えよ剣(上) (新潮文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1972/06/01 メディア: 文庫 購入: 32人 クリック: 409回 この商品を含むブログ (293件) を見る 永遠に消えない新選組ブームの種火であり、沖田総司を天才美青年剣士にしてしま…
面白い映画だなぁ。なんで面白いんだろう?わかりません。好きなシーンはいっぱいあるんだけどね。そんな人が多いであろう映画。ジブリ作品に近いかもしれません。情報の質があまりにもほかの映画と違うのです。 カップルが強盗して、チンピラ二人が黒人殺し…
ええーとすでに私の精神構造に深く入り込み忘れたくても忘れられない作品がエヴァです。中学から高校くらいまでずっと心中はエヴァエヴァしてました。最近はいろいろと好きなものも増えて脳の片隅に追いやられていますが。当時は感性がビンビンだもん。こん…
生涯ベスト映画です。まあとにかくテンポ速い。原作のチャック・パラニュークの語り口はいちいちひねくれていて、暴論故に気持ちがいい。生理的なリズムでしょうね。もっと歳食ったら小津安二郎とか好きになるかもしれませんが。今映像のテンポで一番好みな…
浮遊して、朦朧として、やらなければいけないこともせず、どちらかといえばネガティブな気分なんだけど不思議に心地よく、二度寝したときにみるシュールな夢のなかのようで、いつまでもとぎれずおわらないぼんやりした感覚。 このアルバムは用途が決まってし…
傑作であり衝撃作です。高校の時に読んで以来ずっと自分の中でベスト小説。次点で町田康の「告白」が続きます。ずっと考え続けなければならないし、わたしの人生について回るハードルというか障害というか。これに触れない限りこのブログは始まりません。私…