尾見怜:五〇九号分室

小説・映画・音楽の感想

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

リンチ作品にしかないものが確実にあるんだけど、それが何かはわからないの デヴィッド・リンチ:ブルーベルベット

若い男の子が息子と夫を人質に取られているメンヘラエロおばさんとエロいことになってしまい、最終的に事件を解決する話です。リンチの中ではかなり観やすい部類の作品だとおもう。ストーリーを普通に追っていけばわかる造りになってます。時系列シャッフル…

ダメ人間の見本市 筒井康隆:家族八景

突然ですが、わたしはダメな人間を見たり聞いたりすることが好きです。 ダメ人間のことを考えるだけでわくわくします。自分がダメなのでダメな人がいると共感します。わたしのダメな人間のなかで好みのタイプは、自分同じタイプである怠惰で人間ぎらいな性悪…

ミニマルなのはいいことだ もっと日本に来てください The XX:xx

ポスト・ポップ、インディー・ポップ、ポスト・ロック、どれが正しいのかわからないけど、The XXは本当にいいバンドです。音楽のジャンル分けってようわからん。 雑誌の編集者が勝手に決めている気がしてならない。 編成が独特で、ツインボーカルの男女がそ…

天才作家の渾身の一撃 町田康:告白

平成に刊行された小説の中でも間違いなくトップ10に入るであろう大傑作。 谷崎潤一郎賞受賞。「朝日新聞平成の三十冊」で3位。 分厚いからみんな読まないのかなぁ。超面白いのに。好きでたまらない。本作は日本の近代小説の金字塔です。ゼロ年代は海辺のカ…

自分でも不思議なくらい惹かれて驚いてます カービィ世代は直撃不可避 ヒゲドライバー:スパッと! スパイ&スパイス

近年まれにみるアニソンの傑作。なんでやねんと思うかもしれないけど、個人的に衝撃だったのよ。アニソンだからとあなどるなかれ。強者はいつも君の狭い世界の外側に居るのだ。「もってけ!セーラー服」よりもまとまってて好きなんよ。CD買ってしまったよ。B…