尾見怜:五〇九号分室

小説・映画・音楽の感想

本邦最強変態バンドの集大成 NUMBER GIRL:NUMーHEAVYMETALLIC

2019年に再結成!ほんとうれしいうれしいうれしいうれしいよー 今ライブ観に行けないけど…わたくしが一番好きなバンドの一番好きなアルバム。たぶん一生変わらないでしょう。オールタイムベスト。本邦が誇る最強オルタナティブ・ロックアルバム。唯一無二。…

リアリズム+そこはかとないエロが超盛り盛りで大満足。内容は貧困なのに高級感あふれる工芸品のような映画 是枝裕和:万引き家族

この映画すげえわ。そらパルムドールとるわ……みんながみんな上手すぎるよ。ちゃんと邦画も進化しているのねん。リアリズムってやっぱ振り切った方がいいんだね。万引きってワードはいわゆるツカミですね。ファーストシーンとしては完璧ですが万引きはこの映…

勇気出してこの作品がもつ「雰囲気」について信者が語ろう 押井守:「スカイ・クロラ」

わたしはこの映画の雰囲気が大好きである。超好き。好き好き大好き。 映画における「雰囲気」。いい加減なことばだけどそれが正しい。ネットに永遠に残るから宇多丸の批評能力の限界を示し続ける映画。宇多丸とは結構波長が合うんだけど。この映画ではまった…

快楽から不快へ真っ逆さま いつにもまして画面が真っ赤なドラッグムービー ギャスパー・ノエ:「クライマックス」

高校生の時「カノン」を観てからずーっと好きだった監督ギャスパーノエ。あらゆるモラルに喧嘩を売る監督ギャスパーノエ。どす黒い赤が何とも不穏なギャスパーノエ。DVD買っても観る気分になかなかなれないギャスパーノエ。(「アレックス」とか買ってもいつ…

一度でいいからみてみたい タンカー千切りするところ 劉慈欣:三体

流行りの中華産SF小説。 想像の遥か外。 アイディアの坩堝。 わたしこそちっぽけな虫けら。 歴史も科学もエンタメ要素もごちゃまぜ。これぞオールドスクールなSF。 やっぱSFは短編より長編が好きなんだよなー。えてして短編というのは言葉を切り詰めた切れ味…

一分のスキも無い超上質映画 PTAは天才だ ポール・トーマス・アンダーソン:ファントム・スレッド

私は恋愛映画が苦手だと自認してますが、よく考えたら、オールタイムベストのファイトクラブも羊たちの沈黙も風立ちぬもイノセンスもみんなサブプロットが恋愛映画だな、と最近気がつきました。この映画は恋愛がメインプロットですが本当に素晴らしいよ。万…

安藤サクラすげぇなぁ 前半は完璧な映画 後半はスポ根で二度おいしいけど音楽が邪魔してる 武 正晴:百円の恋

太ったブスからシュッとしたボクサーへと変わる様が本編の白眉。人間の変化をセリフで説明せずに体型や表情で表現するってのはまさに役者の仕事でしょう。尊敬します。この人は底辺っぽい女性の演技がほんとうにうまいわー。っていうかなんでもうまいのか。…

いかにしてキッチュでダサいおじさん的なものから身をかわすか 長久允:ウィーアーリトルゾンビーズ

一つの作品としても、そしてこれからの邦画への影響力を考慮しても、めちゃめちゃいい映画だったと思います。個人的にはシン・ゴジラ以来の大ヒットやで!「カメラを止めるな!」が一の矢だとしたらこの「ウィーアーリトルゾンビーズ」が二の矢かもしれませ…

リンチ作品にしかないものが確実にあるんだけど、それが何かはわからないの デヴィッド・リンチ:ブルーベルベット

若い男の子が息子と夫を人質に取られているメンヘラエロおばさんとエロいことになってしまい、最終的に事件を解決する話です。リンチの中ではかなり観やすい部類の作品だとおもう。ストーリーを普通に追っていけばわかる造りになってます。時系列シャッフル…

ダメ人間の見本市 筒井康隆:家族八景

突然ですが、わたしはダメな人間を見たり聞いたりすることが好きです。 ダメ人間のことを考えるだけでわくわくします。自分がダメなのでダメな人がいると共感します。わたしのダメな人間のなかで好みのタイプは、自分同じタイプである怠惰で人間ぎらいな性悪…

ミニマルなのはいいことだ もっと日本に来てください The XX:xx

ポスト・ポップ、インディー・ポップ、ポスト・ロック、どれが正しいのかわからないけど、The XXは本当にいいバンドです。音楽のジャンル分けってようわからん。 雑誌の編集者が勝手に決めている気がしてならない。 編成が独特で、ツインボーカルの男女がそ…

天才作家の渾身の一撃 町田康:告白

平成に刊行された小説の中でも間違いなくトップ10に入るであろう大傑作。 谷崎潤一郎賞受賞。「朝日新聞平成の三十冊」で3位。 分厚いからみんな読まないのかなぁ。超面白いのに。好きでたまらない。本作は日本の近代小説の金字塔です。ゼロ年代は海辺のカ…

自分でも不思議なくらい惹かれて驚いてます カービィ世代は直撃不可避 ヒゲドライバー:スパッと! スパイ&スパイス

近年まれにみるアニソンの傑作。なんでやねんと思うかもしれないけど、個人的に衝撃だったのよ。アニソンだからとあなどるなかれ。強者はいつも君の狭い世界の外側に居るのだ。「もってけ!セーラー服」よりもまとまってて好きなんよ。CD買ってしまったよ。B…

日本のSF小説はほんとうにおもしろい。 伊藤計劃:虐殺器官

天才の所業です。 日本のSF小説の潮流を変えてしまう程の魅力を持った作品です。はてな民の方には釈迦に説法の気がしますけど、ほんとうにすきなんです。許してください。このブログも著者の映画ブログ『第弐位相』に影響を受けて始めたものです。(このブロ…

唯一無二のメンヘラヒップホップ:Portishead:Dummy

ヒップホップが秘める多用性に唖然とする大傑作。 スーパーダウナー系。寝る前に是非。 わたしのヒップホップにもつステレオタイプは、黒人のガタイのいいにーちゃんがエロいねーちゃんはべらして、キャップかぶってだぼだぼの服着て、金ぴかのネックレスつ…